介護はある日突然に②ライターKの場合|熱中症だと思ったら…家族だからこそ知っておきたい「病院との向き合い方」

こんにちは、ライターKです。
このシリーズでは、私の介護体験をコラムとして掲載していきます。

前回の記事では、介護保険の申請や退院準備、デイサービスの利用などについてお話ししました。私はこの頃、「義父との同居生活で大変なのは食事の準備や生活リズムに慣れることかな」と、どこか楽観的に考えていました。

しかし、介護生活はそんなに甘いものではありませんでした。

目次

1. 熱中症だけが原因ではありませんでした

義父は10年ほど前にがんの手術を受けていました。その後は定期的に義母と一緒に総合病院へ通院しており、診察が終わるたびに義母から「今回も特に問題なかったよ。」と電話をもらっていました。

そのため今回も、ぐったりしてしまった原因は熱中症による体力の低下だろうと思っていたのです。

ところが、退院して我が家へ来て、熱中症が落ち着いてきたのに、いつもならスタスタ歩く義父が、思うように歩けません。前に坐骨神経痛と言っていたけど、ちょっと、痛がりすぎないかな?と心配になるレベル。

「これは熱中症だけではないかもしれない。」そう思い、以前から予約していた主治医の診察日に合わせて、タクシーで総合病院へ向かいました。

2. 病院で初めて知った本当の話

検査を終え、先生から説明を受けた私は驚きました。先生がお話しされる内容が、これまで義母から聞いていた話とは大きく違っていたのです。

「えっ……そんな話、一度も聞いたことがない。」
そんなことばかりでした。

先生によると、これまでも義父と義母には何度も病状について説明をしていたそうです。しかし、医療用語は難しく、義母には十分理解することが難しかったようでした。一方、義父は昔から頑固な性格で、「俺はもう手術はしない。」その考えを変えることはありませんでした。

その結果、腰のあたりに詳しい検査が必要な病変が見つかっていたものの、精密検査には手術が必要になる可能性があることから、ご本人の意思を尊重し、経過観察が続いていたことを初めて知りました。

この時、私は改めて感じました。

高齢になると、病院で説明を受けても内容を十分理解することが難しかったり、家族へ正確に伝えることが難しくなったりすることがあるのだと。

だからこそ、できれば家族も一緒に診察へ付き添い、医師から直接説明を聞くことが大切なのだと思いました。

3. 今後の生活を考えて

その日の診察では、無理に治療方針を変えることはせず、まず先生へ介護が必要になるかどうか、見解を伺いました。現状体のことも心配だが、認知機能が低下しているのも見られるので、念の為に介護申請は早めにした方がいいのではとアドバイスをもらいました。

また、今後は私たちの自宅近くの病院へ通えるよう、紹介状を書いていただけないかもお願いしました。

診察の結果を伺い、待合室で義父に状況を説明しましたが、いまいちよくわかっていない様子に、ただ同居のイメージでしたが、仕事しながらこれからのことを思うと、心配も多く、行政の力をしっかり頼ろうと静かに決意しました。

4. 介護申請は必要と感じたら早めにかぎる

病院を出た後、新たな疑問が浮かびました。義父はしばらく我が家で生活します。では、介護保険の手続きはどうすればいいのでしょうか。

薬局で処方を待つ間に、スマホで父の住まいの地域包括支援センターを調べ、早速電話しました。現状今の住まいから息子夫婦の家に移り住むことも含め、病院での様子など相談しました。すると「今後はこちらで生活されるのであれば、住民票を移して新しい住所地で介護保険の申請を進めたほうが、息子さんご夫妻が手続きやケアマネさんが地域の方になるので、相談しやすいと思います。」とアドバイスいただきました。

また今度だとまた日が空いてしまうので、思い立ってそのまま義父を連れて区役所へ向かいました。

オンラインで申請できる手続きもありましたが、一日でも早く介護認定を進めたかったため、窓口で手続きを行うことにしました。

区役所では、車椅子を借りて義父を乗せ、転出届けを出しに。今は、マイナンバーカードあることで、すごくスムーズになってることにびっくりました。

帰りのタクシーの中では、そのまま今度は私たちの住まいの地域包括支援センターにお電話し、手続きの手順を教えてもらいました。

介護が始まると、やることが一気に増えます。

5. スマートフォンで検索できるってすごいと実感

この日ほど、「スマートフォンがあって本当に良かった。」と思った日はありませんw

私も主人もフルタイムで働いているため、平日に自由に動ける時間は限られています。病院や役所の待ち時間に主人へLINEで状況を伝え、必要な手続きを調べ、次に何をすればいいのか検索する。その場で情報を共有しながら動けたことで、次々と必要な手続きを進めることができました。

もしスマートフォンがなかったら、一度家へ帰り、また別の日に仕事を休んで役所へ行かなければならなかったかもしれません。

そして役所系の手続きは、義父本人がいけない場合は主人にお願いした方が戸籍が一緒なので、スムーズと知り、スマホでお互い調べたことを共有し、ToDoリストを使い、やることの手分けをしました。

ちなみに子育ての共有アプリがもう息子が小学生であまり使っていなかったのですが、介護の手続きや共有に使えると思い、久々に使用しました。

6. 「介護」はお世話だけではないという現実

当初の私は、義父との同居で大変になるのは、「毎日の食事をどうしよう。」「一緒に暮らす生活に慣れるまでかな。」そのくらいに考えていました。

でも実際は違いました。

病院とのやり取り、役所での手続き、介護保険の申請。
生活に必要な介護用品を揃えること、家族との情報共有。

そして何より、義父が安心して暮らせる部屋を整えること。

介護というと、食事やお風呂のお世話を思い浮かべる方も多いと思います。でも実際には、その前段階の準備や環境づくりなど、家族が担う役割は想像以上にたくさんありました。

介護は、本人のお世話だけではなく、その周りで支える家族の役割も本当に多いのだと、この時改めて痛感しました。

7. 気づけばもう夕方でした

病院、薬局、地域包括支援センター、区役所。朝から動き回り、気が付けばもう夕方です。
家に帰ってきたら、息子もお留守番でがんばってくれていました。

特に私がヘトヘトで「今日はもう料理は無理だね。」と早々にギブアップ宣言。

そう話してると、義父が我が家の近くのお蕎麦さんが以前からお気に入りだったのですが、みんな行こうと提案してくれました。久々に、家族全員で近所のお蕎麦屋さんで夕食を食べ、楽しい時間をすごすことができました。

帰宅後は、義父が我が家で生活するための洋服や寝巻きや下着などがまだまだ足りないことがわかり、もう買いに行く元気はないので、Amazonで注文。

介護は本当に突然始まります。

「あれがない。」「これも必要。」そのたびに慌てて準備する毎日でした。後日、その話を義父へすると、「かかった分はちゃんと請求してくれ。」と一言。結構、かかっていたので、こういう金銭面もちゃんと相談するの大事だと思いました。

今回病院に付き添ったことで、義父の状況が明確になり、対応が大幅に変わりました。ついつい病院まで一緒に行くことはしなかった分、現状を知ることも大事だと改めて痛感した1日でした。

それと共に、私の両親も自分たちで病院に行き、特に私の父は自分で入院手続きして気づいたら入院していたなんてこともよくあるので、ほぼ本人達にお任せにしていますが、これからさき年齢を重ねて行った時には、今回の義父のように状況をしっておくこともだいじだなぁと思いを馳せました。

「あの時、一緒に話を聞いておけばよかった。」そんな後悔をしないためにも、元気なうちから家族で情報を共有しておくことは、とても大切だと感じています。

(次回へ続く)

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この記事を書いた人

45歳。WEBデザイナー。
昨年義父を看取り、現在は義母・主人・息子と同居しながら介護生活真っ最中です。
介護は大変なことも多いけれど、その中で「年齢を重ねても元気で前向きに暮らすこと」の大切さを日々感じています。

60代でも旅行や趣味を楽しみ、イキイキと過ごしている友人や知人たちに憧れながら、「私もそんな歳の重ね方をしたいな」と思っています。

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